PVJAPAN 2015に行ってきました。
先日、7月30日~31日まで、東京ビッグサイトで開かれた「PVJAPAN 2015」に行ってきました。
主要各社(シャープ、パナソニック、三菱、東芝。京セラは展示なし。)ともモジュールのPRをしなくなったことが特徴的でした。
出力UPももう行き着くところまで行ったんでしょうね。
各メーカーとも、「エネルギーの自家消費」の時代が来ることに備えたラインナップを並べていました。
ようやく、「変換効率」という発電とは無関係の競争を止めて、もっと本質的な、蓄電池やHEMSを組み合わせた
トータル的なエネルギーソリューションを提案する時代になったということでしょうか?
シャープは蓄電池とHEMSの設置を前提としたエネルギー効率が良い直流家電の提案、
三菱は電気自動車と住宅エネルギーとのソリューション(VtoH)、
オムロンや田淵電気のようなパワコンメーカーも、蓄電池・HEMSと太陽光との接続提案をメインに展示していました。
そんな中、パナソニックは太陽光発電の新工法の展示・・・。
新工法は工数が減って効率が良くなったことは分かりましたが、それが工賃の削減には直接つながらないところが難しいところ。
(工数が減ったから工賃を下げてくださいと依頼して、OKしてくれる業者はいないと思います。)
なぜか蓄電池やHEMSはブースの裏側。最も幅広くラインナップが揃っているメーカーなのに、自信がないのかな?
確かに、パナソニックは蓄電池の種類は豊富だけれど、使い方の提案が全くなく、メーカー側がどのように提案したらよいのか
分かっていない様子。
蓄電池の使い方の提案に関していえば、シャープが明確な提案をしているのに対し、三菱を除く他社は非常時に使えます程度の内容。
シャープは蓄電池に関して自信を持ってもっと強気にアピールして良いと思いますが、昨今マスコミから叩かれすぎて自信をなくしているのか、少しおとなしすぎますね。
三菱は電気自動車との絡みは唯一無二の製品なので、異彩を放っていましたが、私が見た感じでは、電気自動車を蓄電池として見ているのは良いとして、自動車としてはどう考えているのかの説明が欲しいところですね。展示の内容を見る限り、電気自動車は運転しないことが前提になっているように思えてなりません。
電気自動車の蓄電池を住宅に使っていたら、肝心な時に運転できなくなってしまいますよね。そのあたりをどう考えているのかで、このVtoH製品の命運が決まってくるような気がします。
蓄電池を中心とした自家消費に関する製品と提案がたくさん出ていて、とても勉強になった展示会でしたが、
当面の問題はユーザーはもとより販売する側の知識が追い付いていないことでしょう。
メーカーがいくら新しい製品群やソリューションを企画しても、それを売る人や買うユーザー側の理解が進まないと、なかなか新しい製品は売れないでしょうね。
今後は販売側とユーザー側双方に対する教育と言うか、啓蒙と言うか、理解を深めてもらう広告や販売活動が求められるところですね。
用松 俊彦