定置用蓄電池設置のススメ
最近の猛暑の関係で、九電の電力需給が逼迫しています。とはいっても、エアコンを停めて節電したことが原因で熱中症で倒れたりしたら本末転倒です。では原発を再稼働するのか、といっても簡単に再稼働できる状況でもありませんよね。 しかし、このままでは電力不足になるのは目に見えています。
そこで、少しでも多くの方に太陽光発電システムを設置していただくことが必要なのはもちろんですが、各家庭レベルでできる節電ということで、定置用蓄電池の導入を考えてみてはいかがでしょうか?
現在は売電価格が買電価格を上回っていますから、電気は貯めるよりも売る方が得です。しかし、将来買電価格が売電価格を上回る状況になった場合、太陽光発電で造った電気は売電するよりも蓄電池に貯めて、貯めた電気を夜間放電することで極力九電から電気を買わないようにする方がお得な状況に変わってきます。
現在の電力需給の逼迫状況から見て、私は結構早い時期にこのような状況に変わると思います。そうなると、各家庭に1台定置用蓄電池を設置する時代になってくると思います。 実際、省エネ先進国ドイツでは、売電単価が電力料金を下まわってしまい、「太陽光の電気は売電せずに、蓄電して自家消費に回す方がお得」な時代になっているとのことです。
以前は「売電の押し上げ効果」などという理由で、定置用蓄電池を設置すると太陽光の売電単価が下がるため、定置用蓄電池は積極的には勧めていませんでしたが、シャープさんをはじめとする最近の定置用蓄電池は売電単価が下がらない仕様の製品が出てきています。しかも、シャープの定置用蓄電池はメーカーから無償で10年保証が付与されます。
蓄電池ユニットの寿命も約8000サイクルまで延びました。単純計算で1日1サイクルの消耗で約21年の期待寿命になります。(もちろん、実際の消耗度合は使用状況や設置環境で変わるので、蓄電池ユニットの期待寿命は約10年と考えておいた方が安全でしょう。)
今なら国から補助金(機器費用の1/3。結構大きい金額です。)が出ます。 電力会社が値上げして定置用蓄電池の設置が増え始めた頃には補助金は出ません。
そろそろ、定置用蓄電池の設置を考えてもいい頃ではないでしょうか? おススメですよ。
用松 俊彦