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2024.03.10ブログ

太陽光モジュールのリフレッシュ促進の施策を!

太陽光の仕事(特に住宅用)に長く携わってきて問題だと感じることは、太陽光発電システム機器の仕様や制度が、機器の更新(リフレッシュ)を前提に作られていないことです。

前回は廃棄太陽光モジュールのリサイクルについて書きましたが、既存の太陽光モジュールのリフレッシュを積極的に推進する施策を採るべきです。

対照的に「オール電化」の中核機器である「エコキュート」については、経済産業省が昨年度より「給湯省エネ事業」として最新機器への更新でも補助金を出して、積極的なリフレッシュ施策を採っています。故障しようがしまいが、「最新機器」かつ「高性能ヒートポンプのエコキュート」に更新するだけで補助金がもらえます。そうやって、給湯機を高性能機器に更新させることで住宅分野のCO2排出量削減につなげる意図があります。

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リフレッシュを促す施策が必要だと思う理由は、一度設置した太陽光発電システムのパワコンの交換やハイブリッド蓄電池システムの設置に伴う、パワコン部分のリフレッシュ(産業用の場合はリパワリング)については以前より語られてきましたし、ユーザー側からも「10年~15年経過したら交換しないといけないんでしょ?」という質問が出てきます。しかし、太陽光モジュールの15年後から20年後については全く顧みられていません。

国が「検討課題」としているのは廃棄太陽光モジュールが今後大量発生することを念頭においた産廃処理の仕組み構築についてであって、住宅に設置された太陽光モジュールを一新して太陽光発電システムの運転継続を想定していないかのようです。

最近でこそ東京都が大盤振る舞いをして太陽光パネルを建物に設置させるような施策を展開していますが、あくまで新規設置についての施策であって、九州で太陽光の事業を行っている我々から見ると、今まで放置してきたツケが回ってきているだけの「周回遅れ」の施策にしか見えません。

せっかく今まで二十年以上かけて普及してきた太陽光発電システムの運転継続をしていかないと、もったいないだけでなく、運転休止が増えていくことで、電力消費やCO2削減につながらなくなってしまいます。

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最近、二十年以上を経過した一部のユーザー様のモジュールの取替(リフレッシュ)工事を年間数件の規模で携わっていますが、新設費用以外に既設撤去費用やモジュール廃棄費用などがプラスでかかるため、すべてのユーザー様が載せ替え工事を出来ているわけではありません。パワコンが停止したままとか、太陽光モジュールが割れたまま放置されている物件を多く見かけます。非常にもったいない状況です。

太陽光を設置して二十年以上を経過したユーザーが増えてきた今こそ、「運転継続」を促進するような施策が求められています。
経済産業省やメーカーには、何らかの促進策を出してもらうことを期待しています。

用松俊彦


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