予想発電量(発電シミュレーション)について
見積もり提出時にたいていの販売会社は「予想発電量(発電シミュレーション)」をお客様に提出します。ところが、ほとんどの販売会社が出す発電シミュレーションはその販売会社の創作です。あれを真に受けると確実に失敗します。
長年の実績があるシャープや三菱が出している予想発電量は控えめに出しているのである程度信頼できますが、後発メーカーが出している予想発電量は実績がない分開き直っているのか、かなり過剰な数字になっています。
また、それに輪をかけるように、ソフト会社が「見積もり支援ソフト」なるものを販売会社に売っていて、営業時にそのソフトで作成した販売会社独自の予想発電量を提示するものだから、もうメチャクチャです。
真剣なまなざしで予想発電量を比較検討されているお客様を見ると、「あ、それウソだから参考程度に見といたほうがいいですよ。」と言いたくなります。一度言ったことがありますが、「他社批判」と取られて失注してしまった苦い思い出があります。よって、指摘しにくいのが実情です。
基本的に、南向きに1kW設置したら、年間の予想発電量は約1000kWhです。それ以上でもそれ以下でもありません。PV施工士の試験でも出てきます。予想発電量を基に検討するのなら、この数値(=業界の経験値)を基に検討すべきだと思います。
太陽光発電はもともと大雑把な製品で、あくまでお天気次第の受け身の発電システムです。発電量も1秒単位でめまぐるしく変わります。発電量は計画できないし、天候や気候の変動は予測できません。 細かく検証すること自体があまり意味のないことです。
当社がお客様に提案する際に出す「予想発電量」は、オーバートークにならないように、シャープが計算して出してくるものを提出します。見積もり支援ソフトも持っていますが、配置図作成にしか使用していません。
上記「業界の経験値」を大幅に上回る予想発電量を提出するような販売業者はいい加減な業者だと考えて良いと思います。