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2015.02.21ブログ

これからは自家消費の時代?

20日付けの新聞で、三菱電機がパワコンの生産を中津川工場から京都工場に移すニュースが流れました。

このこと自体は何の変哲もないニュースなのですが、重要なのは記事に書かれていた内容です。
記事は太陽光発電システムの今後の方向性を示唆する内容だったからです。

新聞記事は今回の生産移転の効果として、
1、電力会社の出力抑制対策と発電電力の自家消費型への移行
2、「太陽光発電のみの制御」から「他の機器(クラウドサーバー、蓄電池、HEMS、EVなど)と連携した制御」への移行
を挙げていました。

この記事を書いた記者がなかなかスルドイな!と思ったのは、自家消費型への移行をテーマに記事が書かれていたからです。

各メーカーが「九電ショック」に対応する「出力抑制対策」を考えるのは当然として、記事は4月以降の売電単価下落後の太陽光業界のトレンドを端的に説明してくれています。
今までは「売電」が非常に重要視されていましたが、今後はできるだけ自家消費にまわすことで、系統からの「買電」を極力減らすことを主眼に太陽光発電システムやその周辺機器・設備を設置していくようになるのだということです。

私はもっと先のことだと思っていましたが、昨今の「九電ショック」にも後押しされた形で、発電した電力を無駄にしないためにも、4月以降は「自家消費型」太陽光発電システムを念頭に置いた機器の導入が加速していくと思います。

今後太陽光発電システムの設置をお考えの方は、蓄電池やHEMSを併せて設置されることをお勧めします。そうすることで、電力自由化以降の新しい製品やサービスにいち早く対応することが可能になると考えます。

既に太陽光発電を設置されている方も、蓄電池やHEMSを導入することで同様の機能・効果を得ることが出来ます。

私の自宅には太陽光発電はもとより、蓄電池もHEMSも設置して運用しています。
実際に使用してみて感じること、それは
「蓄電池は太陽光発電と連携して動かさないと意味がない」
ということです。

巷にはいろいろなメーカーが定置用のリチウムイオン蓄電池システムを出してきていますが、ほとんどのメーカーが「太陽光発電の自立運転コンセントとの接続が可能」と謳っています。これは実用上はあまり意味を持ちませんのでご注意ください。ただの巨大な外付けバッテリーになってしまいます。

蓄電池の実用性で重要なのは「創蓄連携」です。
つまり、太陽光と蓄電池とを常時接続・連携させて売電・蓄電・自家消費を最適に制御できることです。そうすることで、住宅に蓄電池を導入することに意味が出てきます。

今のところ、そんな使い方が出来るのはシャープとパナソニックしかありません。
ご参考まで。

用松 俊彦


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