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2015.03.21ブログ

遠隔操作によるパワコン出力抑制

新年度の売電単価が決まりました。
わが九州電力管内では住宅用は後日出力抑制対応機器を設置する前提で35円/kWhとなりました。
(10kW以上についてはここでは触れないで起きます。)

ただし、この「後日出力抑制対応機器を設置」というルールがくせ者で、ブロードバンド回線の準備と出力抑制対応パワコンあるいは出力抑制対応機器を増設して遠隔操作によるパワコン出力抑制に対応できなければいけない、といういものです。

そこで、「遠隔操作によるパワコン出力抑制」について少し書きたいと思います。

先日、東京ビッグサイトのPVEXPOに行ってきた際に、各メーカーブースでこの「出力抑制」の対応状況を聞いてきました。
なんと、この「遠隔操作によるパワコン出力抑制」に現時点で対応できているのはなんとシャープと産業用で良く使われるドイツのSMAだけ。(ただしこの2社もソフトの書き換えは必要)
オムロンや三菱、パナソニックなど主だったパワコン製造メーカーは、すべて別途制御通信機器とモニター(またはHEMS)を設置しなければならない、という状況でした。

この、「別途設置する制御通信機器とモニター(またはHEMS)」のモデルがオムロンのブースに出ていましたが、分電盤よりも大きなボックスに「ゲートウェイステーション」「ゲートウェイステーション用のブレーカー」「(別途設置する)モニタ用の発信機」を設置して、さらにゲートウェイステーションから有線でパワコンにLANケーブルを接続せねばならず、内容だけ見ると10万円では済まない内容の工事になりそうです。
さらに、某メーカーのパワコンは、2年ほど前の出荷分まで通信用の端子すらなかったというお寒い状況でした。

(たまたま結果オーライとはいえ)シャープ製の場合はもともとパワコンとモニターに通信機能がついていて、ブロードバンド回線にも無線LANルーターに無線で接続することが可能なので、新たな配線工事や機器の設置が不要というアドバンテージがあります。(ただし、モニターとパワコン内のソフトの書き換えは必要だそうです。)
(正式発表ではないですが、)費用がかかるとすればソフトの更新費用だけということになります。

メーカーによっては、「出力抑制対応パワコン」と謳っているものを見かけますが、それを設置したとしても上記のような「別途設置する制御通信機器」を付けないといけないようで、ソフトの書き換えを除き、現在販売中の機器で出力制御に対応できているのはシャープだけでした。

最近、新聞紙上でさんざんにたたかれているシャープですが、太陽光発電に関する限り、技術的なアドバンテージが多くあります。
他メーカーが「新製品」や「新技術」などと謳っている製品のほとんどは、シャープの技術の2番煎じが多いです。
シャープが太陽光発電のトップメーカーなのは販売・設置数だけではないのです。

新聞などマスコミはシャープ叩きばかりやっているので、このブログではシャープが優れているところを少しずつ書いていきたいと思います。

用松 俊彦


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